あがり症の父親
僕は子どもの頃から人前で何かをするのが大の苦手でした。
「見られている」という意識が強すぎるのか、ひどい時にはレジに並んで会計をしているだけで心臓がドキドキしたものです。また、学校の発表会や部活の試合などに知り合いが来ているだけで「失敗できない」という意識が過剰に反応して、極度の緊張から、そういう場面ではたいてい失敗してきました。
そんな自分を変えようと高校時代は生徒会長に思い切ってチャレンジするなど自分なりに努力もしましたが、なかなか変わりません。
社会人になってからも同じです。なるべく人前で何かを(特に発表など)する場面は極力避けるようにしてきましたが、どうしても向かい合わなければならない状況は訪れますし、自分なりに克服する術を作らなければならないと感じる今日この頃です。。
ストリートピアノにチャレンジを始めた息子
そんな父親を持つ息子(小1)は、ピアノを始めて約2年。3か月ほど前からストリートピアノに3回チャレンジしました。
1回目のチャレンジは、新宿の三角広場のピアノ。僕は仕事だったので、母親と2人で弾きに行きました。
正直、ストリートピアノに行くと聞いた時は、「緊張して失敗してしまうんじゃないか。それがトラウマになってもうピアノは弾きたくない!と言いかねない」と思い、反対でした。なので仕事後、妻に状況を聞くのを恐れていました。
結果はこちら。緊張していたようですが、何とか最後まで弾き切りました。ピアノのスキルよりも、とにかく大きなミスをすることなく弾き切ったことに安心してしまいました。
2回目のチャレンジは僕も立ち会うことに。東京丸の内です。ピアノは買い物客や観光客で賑わう通り沿いにあり、人通りの多さに、歩いているだけで心臓がドキドキしてきました。そんな所でストリートピアノにチャレンジすることに。。母親に促され椅子に座る息子。唾を飲み込む音が聞こえるくらい僕が緊張してきました。
そして弾き始めたものの、すぐにつまずきます。2回連続。
正直、「もう弾かないで良い!」とさえ思いました。僕の足もガクガク震えています。それでも弾くように促す妻に軽く怒りさえ覚えました。そうして僕の感情が不安定になる中、息子が再度弾き始めます。
結果はこちら。途中、何か所かミスがあったものの、雑踏の中で見事に弾き切りました。良かったという安堵よりも、とにかく心臓に悪い。。
3回目のチャレンジは、情けない話ですが、2回目のチャレンジで心臓を酷使してしまったため、僕は自宅で応援することに。とてもじゃないですが、緊張のあまり立ち会う自信がありません。
恵比寿のストリートピアノ。クリスマスムードで賑わう雰囲気の中でのピアノ演奏です。「練習をやり切って自信のある曲でチャレンジすれば良いのに」と思ってましたが、3月の発表会用に練習中のまだ未完成の曲でチャレンジするとのこと。妻曰く「発表会で緊張しないため」とのことですが、そんなものでしょうか。。
結果はこちら。やはり緊張していたようで、ミスはありましたが見事に弾き切りました。
大切なのは失敗しないことではなく自信を失わないこと
思い返してみれば僕が恐れていたのは常に「失敗」でした。自分自身のことも、息子のことも。大切なのは、自信を失わないことであり、それを「失敗」かどうかを決めるのも自分自身なのだと思います。だから息子が自信を失わないように、どんな状況であれ、励まし応援していきたいし、息子に負けないくらい、僕自身のことも、励まし応援していきたいと思います。